車の塗装に及ぼす外的要因

■塗装にダメージをあたえる外的要因

自動車の塗装は架橋結合した樹脂系の塗装です。自動車の様々な使用環境の中において、「水」「酸性雨」「鳥糞・虫糞」「鉄粉」「花粉」「黄砂」「樹液」「塩カル」等のように、強固な結合を破壊して、塗装にダメージを与える外的要因が多数存在します。
その中にはディテーリング作業の範囲内で解決できるものから、磨きでは復元不可能な致命的なものまで様々です。ここでは代表的な「水」「酸性雨」「鳥糞・虫糞」「鉄粉」「花粉」の事例とダメージの原因、対策についてご紹介します。

1、水

最も一般的と言える付着物ですが、これを完全に防ぐことは現在では難しいといえます。どんなに優れたコーティングなどを施しても物理的に発生してしまいます。
○発生のメカニズム
酸性雨による雨水はもちろん、洗車時の水道水や井戸水など様々な状況で日常的に発生します。塗装面に残った水滴は、蒸発中にそこに含まれるカルシウム等が濃縮され、水滴外周に集まり白色の堆積物として残留することで発生します。(通称 シリカスケールといいます)

シリカスケール(図)                     シリカスケール(輪状痕)
○対応策
軽度の付着であればコンパウンドによる研磨で除去できますが、多量の場合には無理に研磨せずに酸で除去してから研磨して仕上げる方法で行なうことで塗装面をむやみに削らずに処理が可能です。

2、酸性雨
大気汚染等によって発生する酸性雨が塗装面に残留することで塗装に凹みを発生させます。水がたまりやすい水平面に主に発生します。
○発生のメカニズム
 水と同様に雨水が塗装に残留し、その中の水分が蒸発することで酸性成分が濃縮され、塗装の架橋結合が切断してしまいます。結合が解かれたことで塗膜が溶解して、その部分が凹んでシミとなって目に見えるダメージとなります。

ウォータースポット図     ウォータースポット写真
○対応策
 基本的に研磨して除去する方法になります。ダメージの度合いに応じてペーパーでの研磨が必要になりますし、あまり深追いしても塗装を削りすぎてしまい塗装が取れてしまうので、研磨に適切な判断が必要です。

 

3、鳥糞・虫糞
様々な種類の鳥や虫が落とした糞が塗装面に付着し、塗装を膨潤させ割れや剥がれが発生します。
○発生のメカニズム
 糞に含まれる有機酸が塗膜に浸透して膨張させるのと同時に塗装の架橋結合を切断し、紫外線や温度変化、水分などで塗膜が割れたり剥がれたりします。

鳥糞図     鳥糞写真
○対応策
 基本的には付着後、極力速やかに除去することが大切です。膨潤のみの段階では、加熱することで塗膜の中に浸透した水分、有機酸を蒸発させることで復元できる場合があります。割れや剥がれがある場合には再塗装する必要があります。

 

4、鉄粉
ブレーキダストや工事、鉄道、鉄工所等様々なところから発生する鉄粉が、その周辺を走行したり、駐車している際に飛散して塗膜に付着します。
○発生のメカニズム
付着した鉄粉が酸化して錆びることで徐々に塗膜に食い込んでいきます。

鉄粉図         鉄粉写真
○対応策
ボディ用ネンドもしくはアイアンカットなどの鉄粉除去剤を使用して除去します。軽度のものは除去剤のみで除去できる場合もありますが、鉄粉除去剤は鉄粉の酸化して錆びた部分のみに反応するため、重度の場合には、除去剤の使用後にネンドを用いて再度除去する必要があります。

 

5、花粉
杉花粉の季節に特に多く見られる現状で、小さな点状のシミが無数に発生します。
○発生のメカニズム
 日本全国で春先になると大量の杉等の花粉が森林等から風に乗って飛来します。付着した花粉は水を含むと殻が破けてペクチンという酸性の多糖物質が出てきます。このペクチンが乾燥して収縮し、塗装を一緒に変形させてしまいます。

花粉図          花粉写真

○対応策
 塗装を赤外線乾燥機などで加熱することで塗膜の中の応力を利用して塗膜を復元します。復元しても残っているシミはコンパウンドで研磨して仕上ます。

 

上記、5項目以外にも様々な要因で塗装に悪影響を及ぼす外的要因(紫外線・PM2.5・油膜・黄砂等々)があります。様々な対応で解決できるものもありますが、対応できないものも多数存在することも事実です。その影響を最小限に抑えることができるのが、当社のガラスコーティングです。

 

 

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